しもやけと自律神経 Topics

 しもやけというのは、末梢組織の循環不全により軽度の組織破壊が起こっている状態だ。冬の寒い日などに手、足、頬、鼻先、耳たぶなどが赤く、ジンジンとして痛がゆくなる症状である。

 つまり、寒さで体が冷えると、自律神経は体温を保つために末梢血管を収縮させる。そのため指先や耳など先端部の血流が極端に少なくなり、酸素や栄養分(エネルギーのもとになるブドウ糖など)が末梢組織までいかなくなる。

 その結果、組織が壊れて炎症が起き、種々の免疫細胞からインターロイキン1、TNF-α、プロスタグランジン、そして痛みのメイン物質であるブラジキニンなどさまざまな化学伝達物質が放出され、痛みやかゆみのほかにもピリピリ感、しびれなどいわゆる異常感覚が出現するのである。

 しもやけの治療の場合は、抗ヒスタミン剤やいわゆる消炎鎮痛剤(痛み止め)の内服は、一時的な症状の改善は得られるもののあまり効果がない。

 なぜならこれらの症状は、循環不全や血行障害が主因であるため、血行を促進するビタミンEなどの内服や保温に努めることが肝心なのだ。

(「なぜ皮膚はかゆくなるのか」菊池 新 2014/10/16 PHP新書より一部引用)

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