とりたい油脂、とりたくない油脂 Topics

とりたい油脂、とりたくない油脂(「9割の人が栄養不足で早死にする」より引用)

とりたい油脂、とりたくない油脂(「9割の人が栄養不足で早死にする」より引用)

液体の油はオメガ3系を増やしオメガ6系を減らす

油脂の成分である脂肪酸は、大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分かれます。不飽和脂肪酸で重要なのは、「オメガ3」系と「オメガ6」系です。両方とも体内では生成できない必須脂肪酸なので、食材から摂取しなければなりません。

必須となっているのは、細胞膜やホルモンをつくる原料となるからです。かつて「リノール酸神話」というものがありました。植物性油のほうが健康にいいといわれ、お中元商品としてもテレビでさかんに宣伝されたのです。その名残もあり、日本人の摂取する油はリノール酸の多いオメガ6に偏っているといえます。

いま、揚げもの、炒めものに使用される油は、サフラワー油(紅花油)やごま油など、ほとんどがオメガ6系といってもいいでしょう。また、オメガ3系の魚油を多く含む魚(マグロ、サバなど)の摂取量が減ったことでも、オメガ6系が占める割合が多くなっています。

体内ではこの両者のバランスがとれていないと、細胞の機能が落ちてしまいます。とくに四十代からは、オメガ3系を積極的に増やすか、オメガ6系の量を減らして、バランスを整えるべきです。オメガ3系のα-リノレン酸(シソ油、亜麻仁油)は、酸化や熱に弱いので、調理用としてはなかなか使いにくいところがあります。

やはり、魚類を積極的にとるのがおすすめです。オメガ6系の比率を下げるには、できるだけリノール酸の含有量が少ない油を選ぶことです。植物由来でも、オリーブオイルはリノール酸が少ないし、加熱などの酸化にもかなり強い油です。

普段使いの油としては、オリーブオイルがいいでしょう。リノール酸は豆腐や鶏卵など、ほかの食材にも含まれているので、普通に食事をとっていれば、オメガ6系の必要量に不足することはほとんどありません。

飽和脂肪酸は肉やバターなど、動物性の脂に多くなります。バターは身体にとってとくに悪影響はありません。カロリー不足の人はバターを料理に上手に取り入れましょう。

絶対に避けたいトランス脂肪酸

そして、絶対に避けたい油が「トランス脂肪酸」です。トランス脂肪酸は、もともと自然界にはない、人工的に合成された油です。体内のメカニズムでは解毒されず、また、老化やがん、心臓病へのリスクも指摘されています。

マーガリンには、このトランス脂肪酸とオメガ6系の両方が入っています。海外では、マーガリンにトランス脂肪酸の含有量が書いてあって、食べすぎないようにと注意書きがしてある国もあります。マーガリンは植物由来ではありますが、製造過程で天然には存在しないトランス脂肪酸に変化するのです。

そこでカロチンなどの色をつけて、一見バターのように見せているだけなので、似て非なるものと考えてさしつかえありません。しかし製造コストは安い。学校給食にいまだマーガリンを出しているところがあるようですが、いくら安価だからといって、どういう了見なのでしょうか。

また、市販の食パンや菓子パン、スナック菓子、クッキーやケーキ、アイスクリームなどにも含まれていることが多いので注意が必要です。原材料表に「マーガリン」「ファットスプレッド」「ショートニング」「加工油脂」といった表示があれば、まずトランス脂肪酸が含まれていると考えて、とらないほうがいいでしょう。

(「9割の人が栄養不足で早死にする」より引用)