ストレス反応1(交感神経―副腎髄質系) Topics


 危機的状況下の身体反応と交感神経―副腎髄質系(以下、SAM系)の活性化との関連の検討は、逃走―闘争反応に関するキャノンの初期の研究に遡ることができる。

 キャノンは、SAM系がさまざまな危機的状況に反応して、エピネフリンと呼ばれるホルモンの分泌を増進させることを明らかにした。事実、さまざまな心理社会的ストレッサ―に応答(反応)して、エピネフリンやノルエピネフリンの産出が増進することを示す数多くの証拠が示されている。

 ストレッサ―に誘発されるSAM系の反応には、これらの他にも、血圧・心拍数・発汗量の亢進や、末梢血管の収縮がある。

 SAM系の過剰活性とその持続、もしくは活性の反復によって、疾患をもたらす一連の反応が生じる。この種の反応には、さまざまな器官や器官組織の機能障害及び恒常的な構造上の変化があり、後者は少なくとも素因をもつ人にとっては、疾患の引き金になるといわれている。

 この点に関してとくに有害に働くホルモンは、副腎髄質と抹消交感神経の一方もしくは両方による、エピネフリンとノルエピネフリンの分泌である。

 これらの物質の過剰な放出は、ストレスの自覚に伴って、以下に代表される病的状態を引き起こす。

1)細胞の免疫機能の抑制

2)血圧や心拍数の上昇など、血行に対する影響

3)突然死を引き起こしかねない心拍リズムの変調の誘発

4)精神疾患を進展させる神経化学上の不均衡

(「ストレス測定法」シェルドン・コーエン他編著 1999/12 川島書店 より引用)

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