ストレス耐性と母性 Topics

母子
 ミーニー(カナダ)らは、幼少時に十分な母性行動を受けることが、生涯にわたって、その人のストレス反応あるいはストレス耐性に重要であるとの見解を示している。

 彼らは、生後10日日間の間に、舐められたり毛ずくろいされたりして大切に育てられた仔ラットと、十分な養育を受けなかった仔ラットとを、生体になってから比較した。

 その結果、大切に育てられたラットが成体になってからストレスにさらされると、副腎皮質ホルモンによるフィードバックがより促進されて、血中のACTHがより少なくなり、ストレスに対してより穏やかに対処できることを見出した。

 一方、十分な養育を受けなかったラットは、海馬のグルココルチコイド受容体遺伝子のプロモーター領域が高度にメチル化されており、ストレス耐性が減少することも示されている。幼少時の飼育環境あるいはストレスが記憶に影響するとの報告もある。

(「やさしい自律神経生理学」鈴木 郁子 2015/7/30 中外医学社より引用)

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