ミトコンドリア代謝が健康と病気の分岐点 Topics


 すでに遺伝子が病気の原因であるとか、根本治療の鍵を握っているというような「ファンタジー」(空想の世界)は完全に崩壊しています。その証拠に多額の予算(国民の税金)がつぎ込まれ、華々しく立ち上げられた「ヒトゲノム・プロジェクト」は大失敗に終わり、現在もなんら病気を根治させることに寄与していません。

 遺伝子(DNA)の構造を発表してノーベル賞を受賞したジェームズ・ワトソンまでもが、「ほんの2か月前までは思いもよらなかった。今やっと気づいた。ミトコンドリア代謝(TCA回路)こそすべてだ」と発言したことが、2016年のニューヨーク・タイムズに掲載されました。

 遺伝子が病気の原因であるという、いわゆる「ワトソンークリック・ドグマ」は、ワトソンのこの発言によって完全に幕が閉じられたといってよいでしょう。このワトソンが本音を吐露した、ミトコンドリア代謝のTCA回路が回るか回らないかが健康と病気の分かれ目になります。

 その分岐点は実はある酵素の働きにかかっています。その酵素の名前は「ピルビン酸脱水素酵素(PDH)」といいます。ピルビン酸脱水素酵素(PDH)は、糖の代謝産物であるピルビン酸をアセチルCoAに変換します。アセチルCoAはミトコンドリアのTCAカ回路に入ってはじめて代謝が回り、私たちの生命場が維持できます。

 もし、ピルビン酸脱水素酵素(PDH)が働かなければどうなるでしょうか?細胞内で蓄積したピルビン酸は乳酸という毒物物質(生命場をゆがませる)に変換されてしまいます。乳酸は低酸素誘導因子というタンパク質を誘導し、ピルビン酸脱水素酵素(PDH)の働きをブロックします。

 つまり、最初にピルビン酸脱水素酵素(PDH)が働かないと、どんどん乳酸が蓄積していき、それがまたピルビン酸脱水素酵素(PDH)をブロックするという悪循環に陥ります。この場合、ミトコンドリアのTCA回路が回りません。したがって、この糖の代謝の分岐点(PDH)こそが健康と病気の分かれ目なのです。

(「病はリポリシスから 生体内核爆発リポリシス」崎谷博征 2017.8.18 風詠社より引用)

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