老化肌とタンパク質の変性 Topics


タンパク質分解酵素の役割

 オメガ3系、オメガ6系いずれのプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)も、酸素の存在下では自動的に参加され、アルデヒド(過酸化脂質)を形成します。そして、このアルデヒド(過酸化脂質)はエネルギーを産生するミトコンドリアにダメージを与えることが最大の問題であることは前述しました。

 さらに、アルデヒド(過酸化脂質)は、私たちの体内のあらゆる構成物質(タンパク質、遺伝子など)にくっついて、構造そのものを変化させてしまいます。生命体にはタンパク質を吸収したり、ダメージを受けたタンパク質を分解したりする酵素が備わっています。これを「タンパク質分解酵素」といいます。代表的なものとして、トリプシン、キモトリプシンなどがあります。

 この酵素は新陳代謝にとって非常に重要なキープレイヤーです。古くなってさび付いたタンパク質や異常なタンパク質を分解する作用を持ちます。また、それによってまた新しいタンパク質を作る材料を提供してくれます。つまり、タンパク質の新陳代謝にはタンパク質分解酵素は欠かせない存在です。

一度できたシミは消えない

 皮膚の弾力性(ぴちぴちした肌)の主体はコラーゲン、エラスチンといったタンパク質です。このコラーゲン、エラスチン、といったタンパク質も、プーファ(長鎖不飽和脂肪酸)や放射線などによるダメージによって変性(老化)していきます。

 変性・老化したコラーゲン、エラスチンが蓄積すると、皮下が硬くなり、いわゆる「しわ」が目立つようになります。このようなダメージを受けたコラーゲン、エラスチンもタンパク質分解酵素で分解されて、新陳代謝することではじめて肌はいつまでもハリを保てます。

 このタンパク質分解酵素というタンパク質(酵素)にも、あのアルデヒド(過酸化脂質)が結合してその働きをブロックしてしまいます。そして、このタンパク質分解酵素というタンパク質(酵素)にアルデヒド(過酸化脂質)が結合した物質は、他のタンパク質分解酵素によっても分解されません。これによって、変性・老化したコラーゲン、エラスチンの新陳代謝がブロックされることで皮膚のシワ、老化が目立つようになります。

 さらに、老化肌の指標ともなるシミ。シミは老人斑ともいわれるものですが、正式には「リポフシン」といいます。「リポフシン」の名前は、濃い色の脂肪から由来しています。老人斑、セロイド色素、肝斑などはすべて「リポフシン」です。

 「リポフシン」は、タンパク質にアルデヒド(過酸化脂質)、鉄、エストロゲンなどが結合した変性タンパク質がその本体です。アルデヒドがタンパク質に結合した物質ですから、一度形成されるとタンパク質分解酵素でも分解されません。だから一度できたシミは消えないのです。

 この「リポフシン」は、肌のシミだけではありません。全身の臓器にも同じようにシミが形成され、組織にダメージを与えます。そのため、「リポフシン」の蓄積量が多いほど寿命が短くなります。

(「プーファ」フリーであなたはよみがえる 生命場を歪ませるアルデヒド 」崎谷博征 2017.6.26初版 鉱脈社より引用)

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