体臭と病気の関係 Topics


 現代人は年齢を重ねると特有の体臭を発します。これは加齢とともに蓄積したプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)が皮質として皮膚上に分泌されて、それが酸化することで形成されるアルデヒド(過酸化脂質)(「トランス2ネノナール」「ヘキサナール」など)のためです。

 これら皮膚上で形成されるアルデヒド(過酸化脂質)は、揮発性有機化合物といいます。プーファ(長鎖不飽和脂肪酸)のクッキングオイルを使用した炒め物・揚げ物料理と同様に、揮発(気体となる)して空気中に漂うのです。この体臭の原因となるプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)を分泌する腺を「アポクリン腺」といいます。

 何度か国際線でインド人、欧米人と席が隣同士になったことがありましたが、その強力な体臭にノックアウトされました。一般的に、欧米人は日本人よりもこのアポクリン腺が多いため、食事でプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)摂取量が多くなるほど「アルデヒド臭」が強くなります。

 ヨーロッパでの香水の発達も、このアルデヒド(過酸化脂質)対策だったのです。彼らが香水をつける理由がよく分ります。日本人は欧米人よりもこのアポクリン腺が少ないため、体臭がきつくないとされています。しかし、現代の日本人は、プーファ(長鎖不飽和脂肪酸)蓄積量が半端ではありません。

 そのため人によっては若いときから腋臭などの体臭が強い人も多いのです。腋臭もアルデヒド(過酸化脂質)の揮発です。ちなみにアポクリン腺の多少は、耳垢の性質をみればわかります。乾いてかさかさの耳垢のひとはアポクリン腺が少なく、ベタっと湿っている耳垢の人はアポクリン腺が多いです。

 特にベタっと湿っている耳垢の人は、体臭の面からもプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)の蓄積に要注意です。また、口臭もプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)蓄積と深く関係しています。口臭は、ローマ時代から病気の診断に用いられてきた経緯があります。漁業の盛んな地域の病院にかつて勤務したことがありました。

 よく外来で、夫婦で来られて、「夫の口臭がひどい」という訴えをされることがありました。歯の治療をしても口臭が治らないといいます。私はすぐにピンときて、「ご主人は何をよく食べられますか?」と尋ねると、決まって魚の刺身といいます。これは魚の油、つまりオメガ3系のプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)が酸化してできるアルデヒド(過酸化脂質)(「ヘキソナール」「アイソプラストン」など)が口臭の原因です。口臭が魚臭い場合、昔から肝臓病があるといわれます。

 その原因がプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)あるいはすでにプーファが酸化して大量に形成されたアルデヒド(過酸化脂質)の蓄積ですから、肝臓病のみならず、ガンを含めたあらゆる慢性疾患が隠れている、あるいは発症する可能性が高いと推測できます。糖尿病の直接の原因もプーファ(長鎖不飽和脂肪酸)の蓄積によるものです。

 実際に糖尿病の人の血糖値を判定するのにも、プーファ(長鎖不飽和脂肪酸)の酸化物(ケトン体、アルデヒド誘導体など)が指標になります。イヌの優れた嗅覚を利用して、人間の吐いた息を嗅いでもらって診断に役立てようという試みがなされています。たとえば肺がん、乳がんなどでは既存の検査よりも鋭敏どころか、ほとんど100%に近い正解率で見分けることができます。

 ガンは、プーファ(長鎖不飽和脂肪酸)の酸化が盛んに起こって大量のアルデヒド(過酸化脂質)が発生しています。イヌは、呼気中のアルデヒド(過酸化脂質)を検出することでガンを判別しているのです。ガンの検査としてはとても有効ですが、毎回猛毒のアルデヒド(過酸化脂質)を嗅がされるイヌはたまったものではありません。

(「プーファ」フリーであなたはよみがえる 生命場を歪ませるアルデヒド」崎谷博征 2017.6.26初版 鉱脈社より引用)

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