悩み癖や思い込みが治癒のブレーキになる Topics


悩み癖や思い込みが治癒のブレーキになる

 赤目養生所で患者さんを診るなかで、食事療法に「強いこだわり」がある人ほど、病気がなおりづらい事実を知りました。「患者さんのアタマの中を変えることが、病気を治す鍵なのでは・・」私はおぼろげながら、そう気づきました。

 治るブレーキになっているのは、病気そのものより、患者さん自身の「アタマ」「理屈」「思い込み」、つまり脳の癖です。だから、病気を治す近道は、薬や手術ではありません。常識から抜け出せない人は、「そんなバカな」と言うかもしれませんが、けれど、薬を飲んでも、手術をしても、治らない人は治らない。

 理屈を言いながら食事療法をしている人もまた、治らなかったのです。力を抜き、アタマの中を軽やかにして、自分の体の活力をのびのびと高めれば病気は治っていくのです。うまくいけば、病気になる前よりずっと健康になれるのです。

 特に、がんと診断された方には、残された時間が短い可能性があります。迷ったり、ためらったりする時間は、短いほどいい。悩むこと自体が、アタマで体力を使い、病気を治す体力を減らしているのです。

迷い癖や悩み癖をあらためる

 病気を抱えている人の多くは、迷い癖、悩み癖を持っています。「考えないほうがいいこと」をずっと考えている。体力を際限なく、アタマで浪費するのです。これでは、体内の修復に回せる体力は確保できません。

 「考えないほうがいい」のではなく、「考えたら(体)は悪化する」と捉え直すことが大事で、考えることは、ものすごく体力(エネルギー)を消耗します。しかし、本来、考えなくても、正しい行動がとれれば、それに越したことはないはずなのです。

 考えること自体に、意味はたいしてありません。「健康的な=正しい行動」に結びついてこそ、考えが意味を持つのです。

考えるのは、「一泊二日」まで

 「迷い、悩みを続けない人」に進化するための行動基準を一つ、お示しします。「考える」とは、「答え・結論を出す」「判断する」こととしましょう。結論が出そうにないのに、考えをやめず、引き続きアタマの中で宿題として置いておく場合、これはもはや「考え」られていないのです。

 「考える」がいつの間にか「迷い、悩む」に移行したのです。私は患者さんには、「考えるのは一泊二日までにしてください」とお願いしています。二日目以降は、あなたは「考えている」つもりでも、実は結論の出ない「迷い、悩み」に陥っている可能性が高いのです。

 苦痛でなくても、「考えがまとまらない」とか「ボウッとしてきた」ら、それは脳のオーバーヒートです。額に手を当ててみてください。明らかに、熱いはずです。考えることも、走ることと同じように体力を消費するのです。

 走っていて苦痛なら、自然に足は止まります。しかし、アタマでっかちな人は、自分でアタマの使いすぎを止められないことが多いのです。「無理をする」とは、体力が落ちているのに、行動をやめないことなのです。

(「病気は脳がつくっていた 動物脳を解放すれば、健康になる」田中 一 2015.7.27 現代書林より編集引用)

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