日曜神経症 Topics

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日曜神経症とは

 精神分析医シャーンドル・フェレンツィは19世紀から20世紀への変わり目に、日曜日には患者たちが週のほかの日よりも頻繁に、一時的なヒステリーやうつに陥ることに、すでに気づいていた。そして彼はこの症候群を「日曜神経症」と呼んだ。

 それ以来ずっと、休日や長期休暇は精神的動揺の増大する期間だということが報告されてきた。人生のすべてを仕事と同一視してきたワーカーたちにとって、退職はしばしば慢性のうつへの転換期となる。われわれのESM研究では、人が目標に集中すると身体的健康さえ増進することがわかっている。週末に1人でいて何もすることがない時、人々はより多くの病気の兆候を訴えている。

その原因と逃避行動

 この証拠はすべて、平均的な人は何もしないでいるための準備ができていないことを示す。目標がなく、交流するための相手がいないと、ほとんどの人はモチベーションと集中を失い始める。精神はとりとめがなくなり、たいてい、不安を引き起こすやっかいな問題に焦点を当てるだろう。

 この望ましくない状況を避けるために、人は心理的エントロピーの最悪の場合を避ける戦略に訴える。必ずしもそれに気づくことなく、人は意識から不安の種を取り除く刺激を探し出すだろう。

これはテレビを見たり、恋愛ものやミステリーなどを手当たり次第に読んだり、強迫観念的にギャンブルをしたり、見境のないセックスやアルコールや麻薬に溺れたりすることかもしれない。これらは短期間に意識の中のカオスを減少させるための近道であるが、ふつう、後にはぼんやりした不満感だけが残る。

(「フロー体験入門」M.チクセントミハイ 2010/5/10 世界思想社より引用)

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