物質はエネルギーでできている Topics


 20世紀を迎えるころには、新世代の物理学者たちが出現し、エネルギーと物質との関係の探求という使命に邁進した。その後、10年もたたないうちに、物理学者は、世界は物質でできているとするニュートン的な世界観を信奉するのをやめた。

 宇宙はぽっかりとあいた空間に物質が浮いているようなものではなく、エネルギーで構成されていると認識を改めたのだ。量子物理学者が発見したのはこういうことだ。原子は物質だが、原子自体は絶え間なく回転しながら振動するエネルギーの渦巻きだ。よろめきつつ回り続けるコマのようなもので、それがエネルギーを放射している。

 各原子が発するエネルギーの振動パターンは固有のもので、その原子の署名(サイン)のようなものだ。原子が集まって分子ができるが、分子が発するエネルギーパターンは原子の組み合わせによってそれぞれ固有のものとなる。

 ということは、この宇宙に存在する物質的な構造体は、あなたもわたしもみんなそれぞれ特有なエネルギーの署名(サイン)を放射している。理論的に可能だとしての話だが、もしも原子の構造を顕微鏡で実際に観察することができたなら、どんなものがみえるだろうか?つむじ風が砂を巻き上げながら砂漠を横切っていく様を想像してほしい。

 じょうご形になったつむじ風から砂や塵を取り除いてみる。すると、目には見えないけれど竜巻のように渦を巻いたものが残る。クオークやフォトンと呼ばれる極小のつむじ風のようなエネルギーの渦巻きが多数集まって原子ができあがっている。遠くからみれば、原子はボール状の雲のように見えるだろう。

 ところが近づいて焦点を合わせようとすると、ばやけてはっきりしなくなる。そして近場から見ると、原子は消え去ってしまう。量子論の世界では、物質は希薄な空気のようなものだ。あなたはいま、この本という実体を手に持っている。だが本を構成する物質を、原子レベルの顕微鏡で観察すれば、手には何も持っていないことがわかるだろう。

 物質は、中身の詰まった実体(粒子)であると同時に、非物質的な力場(波)であると定義できる。原子については、質量や重さなどの性質を科学的に調べることができる。この限りでは、原子は実体のある物質としてふるまう。ところが、同じ原子が電位や波長などといった性質ももっている。

 これはエネルギー(波)としての性質であり、もはや実体のある物質ではない。エネルギーと物質がまったく同一のものであるというこの事実は、まさにアインシュタインの到達した公式、E=MC²に表されている。(E=エネルギー、M=物質の質量、C²=光速の二乗)

 私たちが暮らしているこの宇宙は、確固たる実質的な物体が何もない空間に浮かんでいるのではない。宇宙は一つにして分かつことのできない、ダイナミックで全体的な存在であり、エネルギーと物質がからまり合っているので、両者を別々のものとして考えるのは不可能なのだ。

(「思考のすごい力 心はいかにして細胞をコントロールするか」ブルース・リプトン 2009.2.3 PHP研究所より編集引用)

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