生き方の偏りを見直す Topics


 人によってガンを患う部位が違ってくるのは、「低酸素・低体温にさらされた場所がどこであったか」ということが関係しています。たとえば、ストレスが重なって胃がキリキリ痛むことが多い人は、胃が低酸素・低体温にさらされていると考えられます。この状態が持続すると胃の細胞の過剰分泌が始まり、やがて胃がんになるわけです。

 これと同様に考えれば、心配事で胸が塞がれてばかりると肺ガンになり、おしゃべりな人は喉頭ガンになりやすいことがわかります。演説やスピーチをする機会の多い人は、喉の一帯を使いすぎることで低酸素・低体温の環境になりやすいため、きちんとストレスをケアできないままでこの状態が続いてしまうと、細胞がガン化します。

 もちろん、楽をしすぎても代謝の低下で血流障害が起こり、前立腺ガンのようなガンにかかりやすくなります。前立腺ガンは、スポーツのしすぎなどの解糖系の酷使によっても起こりやすい病気ですが、それとは逆に、運動不足で副交感神経が優位になりすぎることが原因というケースも多いのです。

 左うちわでソファにどっかと座り込んでいる太鼓腹の社長さんに前立腺ガンが多いのは、副交感神経へのバランスの偏りが原因でしょう。また、悩み事ばかり抱えている人は頭にストレスがたまりやすく、低酸素・低体温により脳腫瘍が現れやすくなります。

 胸の大きな女性が乳ガンにかかる場合、胸が突出していて冷えやすい=分裂がうながされるから、という理由も考えられます。ジョギングや縄跳びなどの上下運動をすると、骨髄が刺激されることで、多発性骨髄腫や骨肉腫にかかるケースもあるでしょう。

 立ったりはねたりすることは、思いのほか体にストレスがかかることなのです。また、骨への負担ということでいえば、骨髄性白血病も、重い荷物を背負ったり、立ち仕事が持続したりしている人に起こりやすいといえます。かつて、骨髄性白血病を患った50代の男性が電話相談してきたことがありましたが、話を聞いていくと、自営業で立ち仕事が中心でした。

 歌舞伎の市川団十郎さんも同じ病気にかかり療養されましたが、あれだけ重い衣装をつけて稽古し、舞台に立つわけですから、相当な重力の負担があったということでしょう。こうした症状の現れは「部位特異性」と呼ばれていますが、いずれにせよ問題は「生き方の偏り」にあるということができます。

 つまり、特定の部位を過剰に酷使したら、その部位を中心にストレスがたまり、低酸素・低体温に陥りやすくなる。言い換えれば、特定の部位がガン化するということは、自分自身の生き方の偏りがそうした形で現れているということです。

 繰り返しますが、偏っていることが悪いわけではありません。偏りが病気に現れる仕組みを理解し、生き方を修正すれば、私たちはよりよい生き方を学んでいけるのですから。その意味では、病気になることは己を知ることでもあるでしょう。

(「人が病気になるたった2つの原因 低体温・低酸素の体質を変えて健康長寿」安保 徹 2010.7.29 講談社より編集引用)

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