血糖値とホルモン Topics

食後に血糖値をあげるのは炭水化物だけ(「糖質革命」)

食後に血糖値をあげるのは炭水化物だけ(「糖質革命」)

血糖値の調整(「糖質革命」)

血糖値の調整(「糖質革命」)

血糖値とは

 血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のことです。単位は、mg/dlです。つまり、血液100ml中に存在するブドウ糖の量を表しています。三大栄養素のうちで血糖値を上昇させるのは炭水化物だけで、タンパク質や脂質では血糖値は上昇しません。炭水化物の精製度や糖質含有量があがるほど、血糖値は強く押し上げられます。

 正常人の空腹時の血糖値は80~110mg/dlです。成人の血液量は約5リットルありますので、正常人の全血液中には4~5gのブドウ糖が存在することになります。4~5gというと、スティックシュガー1本~1本半くらいの量です。

血糖値を下げる唯一のホルモン

 血圧や体温などと同じように、血糖値は空腹時に一定の数値を保っています。生体には一定の状態を維持する仕組みがあって、この仕組みをホメオスタシス(生体恒常性)と呼びます。

 食事をして血糖値が上昇してくると、その血糖値をもとに戻そうとするホメオスタシスが働き、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンがすい臓から分泌されてきます。インスリンは肝臓、筋肉、脂肪に作用して血糖値を低下させます。

 インスリンによって血糖値が下がりはじめると、今度は血糖値を下げすぎないようにホメオスタシスが働き、グルカゴン、糖質コルチコイドなどのホルモンが分泌るされ、肝臓のグリコーゲン分解と糖新生が促進され、血糖値低下にブレーキがかかり、急降下することなくゆっくりと下がってきます。これが上グラフの血糖値が急降下してくる部分です。食後2時間ほどで血糖値が空腹時のレベルに戻ると、インスリンもふたたび最初の状態に戻ります。

 血糖値を上げるためのホルモンはグルカゴン、糖質コルチコイド、アドレナリン、ノルアドレナリンなどの多くのホルモンがあります。これらのホルモンは肝臓に働きグリコーゲンの分解を促したり、糖新生を起こさせます。

 これに対して血糖値を下げるホルモンは、インスリン1種類だけです。

 人間の身体を機械にたとえれば、加速するアクセルが数多いのに対して、ブレーキはひとつだけであるということです。このことからも、進化の過程で血糖値を下げる必要の少なかったことがわかります。

(「糖質革命」櫻本 薫 櫻本 美輪子 2012.8.27 宝島社より引用)

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