足のムズムズには温めるのが一番 Topics

震えは血流障害の解消反応

 貧乏ゆすりや老人性の震えなど、無意識に起こる震えがあります。これは、体が血流障害やエネルギー過剰を解消しようと身を守る反応だと、私は考えています。これも他の症状と同じように、震えそのものを悪者扱いし抑え込む治療がなされることが多いのですが、本当の原因となっている血流障害やエネルギー過剰を解消しなければ、症状は治まりません。

 私たちが、意識的に筋肉を動かす際は、脊髄の錐体路という神経経路を使っています。一方、無意識で体が動くときは、錐体外路という経路が使われます。ですから、無意識のうちに震えの動作が出て異常が起こるときは、一般的には、錐体外路の障害であると言われているわけです。しかし、私はそうではないと思います。

 たとえば、冬の寒い日にずっと外にいると、無意識のうちにブルブルと震え出すでしょう。これは、体が熱を産生しようとした錐体外路の反応なのですが、無意識の震えも、これに似ています。血流障害やエネルギー過剰の解消を目的として錐体外路が起こす反応なのです。

 「仕事を終えた帰り道、クタクタに疲れきって電車の座席に座ったものの、足がムズムズしてどうしても動かしたくなり、結局、立ち上がった」「夜、寝ようとして床に入ったところ、足がムズムズして眠れなかった」。こうした経験をしたことがある人もいるでしょう。

ムズムズには温めて血流を回復

 これらはムズムズ足症候群と呼ばれる症状で、これも血流障害が原因で起こります。体の無意識の要求で足を動かすことにより、血流を回復させようとしているのです。体の要求どおりに動き回ったり、血流を促すために湯たんぽで温めたりすれば、すぐに症状は治まるはずです。

 貧乏ゆすりをしている人をみると、たいていは太った人です。子供の場合も、運動不足で少し太った子が多いと思います。彼らは、仕事中だろうと授業中だろうと体を揺すっているわけですが、それで過剰なエネルギーを消費しているのです。

ですから、運動などをしてエネルギーの過剰の状態を脱しないと、貧乏揺すりは治まりません。貧乏ゆすりへの対応としては、活発に活動させる。さらに、食事の量を減らす。ストレスや悩み事がきつくて、食べすぎに走っているのなら、ストレスや悩みを解決しなければなりません。

老人性の震えも同じです。手や首が震えたりしますが、これによって血流不足を解消しようとする反応ですので、意識的に動かしてあげればいいわけです。

(「疲れない体をつくる免疫力(知的生き方文庫)」安保 徹 2010.9.10 三笠書房より引用)

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