関節リウマチ Topics

原因は立ち仕事?

 膠原病のなかでも一般的な関節リウマチの多くは、立ち仕事をストレスとして発症します。美容師さん、花屋さん、デパートの店員さんに多く、毎日7~8時間立っていると重力の負荷で膝の滑膜が損傷します。壊れた組織を修復しようとして関節の滑膜に炎症が起こります。立ち仕事をやめると損傷が修復されていきます。

 患者さんの膝関節に溜まっている水を注射器で引き抜いて調べてみると、顆粒球が95%と大変高い割合を占めています。残りの約5%はB-1細胞、胸腺外分化T細胞などです。ストレスによって自律神経が副交感神経優位から大きく揺れ動き、交感神経が強く反応しています。そのため過剰な顆粒球が放出する活性酸素で滑膜が破壊されています。そこにいるのは胸腺外分化細胞や自己抗体をつくる初期のB-1細胞です。

 現代医学では、関節リウマチなどの自己免疫疾患は免疫力過剰の病気とされていますが、新しい免疫システムのT細胞やB細胞は見あたりません。滑膜では古い免疫システムの胸腺外分化細胞T細胞やB-1細胞が関節内の異常な細胞の処理をしている状況です。

 新しい免疫システムのリンパ球が抑制されて、古い免疫システムのB-1細胞や胸腺外分化T細胞が何とか抑制状態を補おうとして活性が高まった過剰反応であることがわかります。つまり、あまりにも強烈なストレスによって交感神経緊張となりアドレナリンやドーパミン、グルココルチコイドが分泌されて起こった結果です。グルココルチコイドによって新しい免疫システムの中心にある胸腺が委縮し、骨髄機能が抑制されて新しい免疫システムが切り捨てられ、1段階先祖返りした免疫の状態です。

免疫過剰ではなく抑制状態

 滑膜には顆粒球が多く、免疫過剰ではありません。本質は、新しいリンパ球の免疫が抑制されている状態です。ですが、代医学の治療は免疫過剰をと考え、リンパ球の働きや自己抗体をつくるのを抑えるために、ステロイド剤や免疫抑制剤を用います。免疫が抑制されている状態にさらに免疫を抑制させる治療を行うのでは、一向に治癒に向かいません。難病とされていますが、本当は治らないのではなく治る病気です。原因に誤解があるため治せなくなっているのです。

 過酷な生き方が組織を破壊し、関節内では胸腺外分化T細胞やB-1細胞が異常細胞に対して自己抗体、抗滑膜抗体をつくって血流に入り、敏感で小さな関節の動きを鋭くしています。自己抗体は壊れた組織をとり除こうとする自然の反応です。消化管、肝臓、外内分泌腺、皮膚などの古い免疫系の臓器や組織の周囲では、自己免疫による組織破壊が起こりやすくなっています。

生活習慣を改める

 ストレスによる胸腺の収縮はストレスさえ解放されれば戻り、それに伴って古い免疫系が正常化し、症状も消えてきます(ただし、老化による胸腺の収縮はもとには戻りません)。

 関節の滑膜に起こる特有の炎症はストレスから脱却しようとする治癒への反応です。治るためのステップですから、ここで薬を使っていくらか抑えても体が治る機会を失い、病気が固定化、難治化していきます。難治化させないためには、急性期のつらいときには一時的に薬を使ったとしても常用はしないことです。

 繰り返しになりますが、病気になる前には必ず原因があります。関節リウマチの炎症は、滑膜の損傷を修復している反応ですから、原因である立ち仕事を減らしたり止めたりすれば、症状はゆっくり戻ります。薬で治療しようとしないことです。薬に頼るのではなく原因である習慣を変える、改めることが再発を防ぎます。人間が生き様を失敗した結果、起こったのが病気なのです。

(「安保徹のやさしい解体新書」安保 徹 2013/12/17より引用)

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