体を温める食べ物の見分け方 Topics


 どんな食べ物が体を温める食べ物なのか。その見分け方のポイントを挙げていこう。

➀色は青・白・緑か、赤・黒・橙か

 「青白い顔をしている」人は貧血症のことが多いが、そういう人は、ほとんどが冷え性だ。漢方では、青・白・緑などの「冷色」は体を冷やすと考えられている。したがって、牛乳、生野菜は体を冷やすということになる。体温が高く、赤血球が多い貧血の反対の多血症状態にある赤ん坊が白い乳を飲むのは、理にかなっているのだ。

 また、生野菜(サラダ)が体を温める肉を多く食べる民族に欠かすことができない副食物であるということは、肉に不足しがちなビタミン、ミネラルなどの微量栄養素を、生野菜が補ってくれるという意味以上に、熱(肉)と冷え(サラダ)のバランスをとるという意味で重要なわけだ。

 対照的に、赤、黒、橙などの暖色の食べ物は、体を温めてくれる。赤身の肉や魚、チャーハン、ご飯のおこげなど。さらに生野菜より色が濃いワカメやノリなども体を冷やさない食べ物だ。よって、冷え性の人がサラダを食べたくなった時には、ワカメ、大根、玉ねぎ、ニンジンなどでサラダを作り、醤油味ドレッシングで食べるとよい。

 もちろん、うどんよりそばのほうが体を温めるし、白砂糖より黒砂糖やハチミツが、白ワインより赤ワインが、また、クリームの載った洋菓子よりも小豆で作るアンコを使った和菓子のほうが体を温めてくれる。この考えでいけば、白米より玄米、大豆より小豆・黒豆、白ゴマより黒ゴマ、白パンより黒パンが体を温めてくれるわけだ。

 さらに、葉物野菜(レタス、白菜など)よりも、根菜類(ゴボウ、ニンジン、レンコン、山芋など)は色が濃いので、より温める。また漢方では、太陽に向かって伸びていくものは、自分自身が冷えているために太陽という高熱の物体に向かって伸びていくのだと考える。

 よって、高いところに実がなるバナナやココナッツなどのくだものは体を冷やすことになる。逆に、太陽と反対の方向に伸びていく根菜類は、大根、ネギ、玉ネギ、生姜、イモ類などは体を温める食べ物と考えてよい(大根は白いが根菜なので体を冷やさない)。

 なお、同じ葉物の野菜でも、ホウレンソウ、コマツナ、ネギ(土より上の部分)などの色の濃い野菜は、体をむしろ温めてくれるし、キャベツのように、葉を広げず巻いて固まったものも体を冷やす作用がなくなる。

➁産地は南方か、北方か

 一般に、南方産のものは体を冷やし、北方産のものは体を温める。南方に住む人は毎日が暑いのだから、そこにさらに体を温める食べ物が育ってそればかりたべさせられてはたまったものではないし、北国に住んでいる人はただでさえ寒いのだから、そこで取れる作物は体を温めてくれるようにできているわけだ。それこそが宇宙の摂理と言ってよい。

 そういう意味で、私たちが住む温帯では、基本的に、夏に取れる食べ物は冷やす性質を、冬に取れる食べ物は温める性質をもっていると考えてよい。よって、バナナ、パイナップル、マンゴー、トマト(南米原産)、レモン、ミカン、スイカ、キュウリ(インド原産)、カレー(インド原産)、は体を冷やす。

 カレーを食べたり、コーヒーを飲んだりすると、胃が痛くなったり、下痢したりする(いずれも冷えの症状)人がいるのはその証拠だ。トマト、カレー、コーヒーなどは色は濃いが、南方産のために冷やす食品に分類されると考えてよい。逆に、リンゴ、サクランボ、ブドウ、プルーンなど、北方で取れる食べ物(原産地もコーカサス地方)などには、体を冷やす性質はない。

 冷え性の人はこうした北方産のくだものを好む傾向にあるし、熱がりの人はかんきつ類やバナナなど南方産の食べ物が好きな傾向にある。それなのに、冷え性の人が、あまり運動や肉体労働もしないでかんきつ類やバナナなどを多食すると、「冷え」による種々の症状や病気が起こってくる可能性が大きくなる。

➂固いか、柔らかいか

 固くて(水分の含有量が少なくて)引き締まった食べ物は体を温める。そう考えると、根菜類、赤みの肉、黒砂糖などは、葉菜類、肉の脂身、白砂糖に比べ、温める食品、ということになる。「柔らかい」ということは、水分や脂を多く含んでいる食べ物で、必ず体を冷やす。

 水、酢、牛乳、ビール、ウイスキーの水割り(またはオンザロック)、ソーダ、ジュースなど水分の多いものはもとより、パン、バター、マヨネーズ、クリームなども柔らかいものなので、体を冷やす食べ物である。

麦は、漢方では涼性をもつとされる。欧米のパン食民族が体を温める肉を多食するのもなずける。また、油には体を冷やす性質がある。油ものを食べた時に、水分を多く摂ると下痢することがよくあるのはこのためだ。

➃熱を加えてあるか、ないか

 同じ食べ物でも、熱を加えることによって体を温める食べ物変わる。

・牛乳(白)+熱+発酵→チーズ(黄)
・緑茶(緑)+熱+発酵→紅茶(赤)
・白米(白)+熱→チャーハン(黄)・釜飯(黄)・おこげ(茶)

 というように、熱を加えると、冷色から暖色にすべてが変化することがわかる。同じ乳製品なのに牛乳は飲みたくない、または飲めば下痢をするのに、チーズだったらいくらでも食べられるとか、緑茶を飲みすぎるとお腹がゴロゴロいうが、紅茶だと飲めば飲むほど小水がよく出て気持ちがよいとか、あるいはふつうの白米よりもチャーハンや釜飯、おこげ、赤飯のほうが好きだという人は、冷え性と考えてよい。

 本能が、体に良い食べ物を選択していわけである。同様に、ビールや冷酒より、日本酒や紹興酒の熱燗が好きな人も、冷え性の人だ。熱がりの人は、ビールやウイスキー(麦=涼性食品でできている)を好む傾向にある。

➄動物性食品か、植物性食品か

 一般的に、動物性食品のほうが植物性食品より体を温める。イヌイットの人々は、肉を主食にしており、植物性の食品(野菜など)の摂取が極端に少ないのは、植物性の食品がとれない地域に住んでいるからという面もあるが、肉が体を温め、野菜は基本的に体を冷やすからである。

 肉(赤身)、卵、魚(特に赤身)、その他の魚介類など、牛乳(白くて水分が多い)以外の動物性食品は体を温める。なかでも、魚よりその他の魚介類(エビ、カニ、イカ、タコ、貝類)のほうが、より固い(水分が少ない)ことから、体を温める性質がある食べ物だということが推測できる。

➅塩の効いた食べ物か、そうでないか

 塩は体を温める食べ物である。東北地方の人々が、塩辛い食べ物を伝統的に食べてきたというのは、何百年前またはそれ以前からの祖先の知恵である。現代のように暖房が発達していない時代、東北のあの厳寒の冬を乗り切るには、体を温める塩が必要だったわけだ。

 より暖かい関西が薄味で、比較的寒い関東が濃い味になるのも、この理屈からいけば当然のことであろう。ことほどさように、冷え性の人は、塩気のある食べ物を食べてよいのである。というより、食べないと健康が保てない、ということになる。

 よって、冷え性の人が、サラダより漬物、炒め物、煮込み(醤油が入っている)の野菜が好きなのは当然だし、そういう選択をしたほうがいいのである。逆に、「ずんぐりむっくり、赤ら顔の高血圧のおじさん」と表現される陽性体質(体の温かい体質)の人にとっては、塩は多くは摂ってはいけないものだ。

 もともと、体を温める食べ物には、ナトリウム(Na)が多く含まれており、その代表が塩(Nacl)だ。体を冷やす食べ物には、カリウム(K)が多く含まれており、その代表が酢である。昔、酢は、梅酒を放置して作っていた。よって、「いい塩梅」というのは、塩と酢のバランスのことをいうわけである。

(「お腹を温めれば病気にならない」石原 結實 2010.3.1第一版 廣済堂より編集引用)

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